南部合唱団

1.豊かな我が街、静かな我が街
2.いつの日かきっと
3.誇りある道

創作曲「豊かな我が街、静かな我が街」


原詞:南部合唱団集団創作
編詞:小島啓介

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創作曲「いつの日かきっと」



作詞 南部合唱団集団創作
作曲 小島啓介

南部合唱団は、2014年6月21日・22日に視察とうたう会開催のために福島の相馬・南相馬へ行ってきました。
その時の経験を、喧々諤々(けんけんがくがく)の論議を重ねて集団創作、6分半にも及ぶ混声四部・ピアノのものとなりました。 南部合唱団音楽会「風よ未来へ」(2015年6月27日)で初演しました。

 復興にはほど遠い現地の状況。福島第一原発20km圏内での、震災当初から手つかずの惨状と不気味な静寂。 何万個と積み上がる放射能汚染土の入った黒い袋、震災当初の津波に追われる鬼気迫った体験談、放射能汚染で突然の避難指示…。 見聞きした赤裸々な想いが沢山詰まっています。


浪江のメインストリート
なんぶ797号より


請戸港
原発10`圏内。かつては500軒ほどの漁師が漁を誇っていた町。草原の様になった港と町に、流された何艘もの船が置かれたまま。
なんぶ798号より

2015年11月22日
日本のうたごえ祭典in愛知
オリジナルコンサートでの講評先生方の講評より
木下そんき(作曲家):
歌詞にも曲にも合唱団の意欲と行動がみごとに実ったすばらしい演奏。創作としても特に「めぐみの土がはぎ取られる」など、現地の重いことばを発見してきた事など、称讃に値する。作曲も大前進。こじんまり纏めようとせず、全力でとりくんだことが曲のすみずみに溢れている。前作の「日航のたたかいの作品」からの集中力がもたらした成果だろうともう。「いつの日かきっと」と余韻をもって終わるのも現地とのしっかりした交流と団内の討議があってのことと推察する。しかし、これで終われないのも事実、現実は一段落はしていない。つぎにどんな行動を起こすか、団の活動方針でもあり、創作方針でもある。私個人は戦後史の勉強からはじめた。でないと的を絞れないと考えるから。がんばって前進してほしい。

石黒真知子(詩人):
実際に福島を訪問しなければ書けない歌詞ですね、構成も上手いです。請戸小学校、浪江の新聞店、本当にこの歌詞の通りでリアリティーを持っています。はぎとられた惠の大地が悲しいです。増え続けるフレコンバッグも。エンディングで「いつの日か きつと」といってその後に続く言葉をあえて書かなかったのは、現状の厳しさと直面されたからでしょう。でも私たちがその後の言葉をイメージできる終わり方です。

大竹広治(ヴァイオリニスト):
動きがあっていい曲作りをされています。CとDのOh?の部分をどう解釈すれば良いのかわかりませんでした。少し間延びしてしまう感があります。Pの部分は掛け合う、重ねる、などをするともっと主張が出やすいと思います。最後の和音が主和音なのはもったいないですね。

黒坂黒太郎 (コカリナ奏者・シンガーソングライター):
果敢に「福島」に挑戦され、現地取材を行い、高度な合唱曲として完成させたエネルギーに感服します。福島の情景が映画のシーンの様に浮かび上がってきました。固有名詞を大胆に入れ込んだことも成功していると思います。ただ、リハーサルマークNからO、Pへの転換にちょっと違和感を持ちました。ここにどうしても何かが欲しい。悲惨な現実から希望へと転化させるものは一体何か?リハーサルマーク「O」をもう少し長くしてもいいので(勿論4小節でも良い)、そこに何か大切なものを入れて欲しい、みなさんでそれを必死に考え、追求して欲しい、そうしたら福島以外の方達をも励ます素晴らしい合唱曲になるでしょう。

武義和(作曲家):
力作です。小島さん渾身の作品だと思います。和音の使い方もありきたりでなくて新鮮です。最初のすがすがしい旋律、CからDにかけての音の世界、Gでは胸に迫るものがあり、Jへの移り方もすばらしいです。(私も勉強になります)「恵みの土が剥ぎ取られている」は、ほんとうにその通り!このことばに歌もぴったりです。小島さんの心が伝わります。ただひとつ、そこまでの音楽に比して、終りのPからRが、やや平板な感じがするのは私だけでしょうか。特にふくしまの連呼は非常に微妙です。私にも問われていることですが、このへんはデリケートで難しいと感じています。

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創作曲「誇りある道」(JAL 解雇撤回闘争支援ソング)



作詞・JAL原告団 飯田祐三
補作・石黒真知子/南部合唱団
作曲・小島啓介
編曲・安藤陽一

 2011年にJAL原告団支援ソングとして「あの空へ帰ろう」が全国創作合宿のなかで創作され、 各地で歌われているが、「誇りある道」は「あの空へ・・・」に続く歌として作られた。
「あの空へ・・・」は職場に戻りたい思いを歌った歌だが、JALの皆さんから日常の解雇撤回闘争を闘う中で 歌う歌がほしいと云う声が挙がり、それに応えてJALの皆さんと話し合って作詞、石黒真知子さんに編詞、 団内で作曲を行う中で更に推敲、そして南部合唱団指揮者の安達陽一さんに編曲をして頂いた。
内容的には、JALだけにとどまらない、闘う全ての労働者に向けた曲として仕上がっている。
2013年秋の都合発・オリジナルコンサート、スクラムコンサートでJALの皆さんと初演、 「良い曲だねっ!」っと国鉄の鶴さんが楽譜を持っていった!


2013年9月16日 南部音楽フェスティバルにて
「あの空へ帰ろう」を歌うJAL原告団合唱団 フェニックス

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